他人の姿に自分を映す

出会った人、音楽、映画、小説、感じた事記します。

人を傷つけるのに敏感な人

なんだかとても久しぶりの更新になってしまった。文章を書く仕事に就いたら、もうプライベートでは書きたくなくなると思っていたけれど…。

2017年から無事にWEBメディアの編集・ライター職に転職することができた。

しかし、そこの文章に詩的表現や自己の感情は何一つ反映してはいけない。

そのことが少し苦しくなって帰ってきてしまった。

 

転職をしても、女性の多い職場である。そして、女性はやはり面白い。

オフィスで毎日PCに向かって仕事をしていると、よくしゃべっている人とそうでない人との差が激しくなる。それは、仕事をサボっているとかではなくて、軽い雑談で他人とよくコミュニケーションをとっているかどうかということだ。

 

会話でのコミュニケーション力が高い人は羨ましい。私は頑張ってもなかなか上手くならないタイプだから。でも、なんとなく惹きつけられ魅力的に感じる人は違う。

あまり他人とコミュニケーションを取らなくとも、纏っている空気は柔らかく、話しかけると可愛らしく答えてくれて、挨拶をするときは必ず目を見くれる。

 

もう少し、声を出して、コミュニケーションを取ることが出来れば、この人は必ずもっと他人から好かれるのに。まぁ、そんなことを本人は望んでいないだろうけれど。

お節介にも、何故かを考えてみた。少しだけしか話したことはないけれど、この人はきっと、人を傷つてることに敏感なのだ。

 

人を傷つけてしまう一番の原因は自分の発言である。それを避けるには、コミュニケーションを取らないことが一番である。

 

人を傷つけることに敏感な人は、他人の心情を想像することに優れている。でも、それだけではない。人を傷つけること=自分が嫌われるのが怖い、プライドが高いということでもある。

 

優しくナイーブでプライドが高い。彼女の一筋縄ではいかない人間らしいところに私は惹かれるのだろう。

 

 

 

 

溜まっていたレビュー綴ります3

またまた前回に引き続きレビューを綴ります。

 

alexandrosの『NEW WALL』のレビューです。

 

先日TVを見ていると突然、Blurの「song2」が流れてきた。GAYO!のCMである。この曲は1997年のアルバム『Blur』に収録された曲であり、19年もの月日がたっている。それでも耳にした瞬間、「やっぱり格好いい」と感じた。そして、隣にいたBlurなどこれっぽっちも知らない友人も「この曲いいじゃん。誰が歌ってるか知ってるの?」と聞いてきたのだ。格好いい音楽は、どれほどの年月を通過しても劣化せず人々を魅了する、と実感した日だった。
 では、この2016年の音楽で10年後、20年後、はたまた100年後まで、聴く者を「格好いい」と言わしめる音はあるのだろうか。それは、[Alexandros]『NEW WALL』だ。まず、どうして『NEW WALL』なのかという理由を端的に言うと、誰が聴いても分りやすく格好いいからだ。音楽ファン以外の、普段あまり積極的に音楽を聴かないライトな層の人でも、彼らの姿と音楽は受け入れやすい。小難しい解釈などいらない、誰もが想像するロックバンドらしいロックバンドだからだ。『NEW WALL』は繊細なピアノの音から始まり、豪快で壮大なストリングスとギター・ベース・ドラムのグルーヴがこれ以上ない絶妙なバランスで鳴っている。この釣合いの良さは、彼らの持っている美的センスの高さを証明している。そして何より、サビの解放感と高揚感だ。〈Hello Hello Hello New Wall〉という歌詞は、誰もが一緒に手を上げ叫びたくなる。フェスやライブといったリアルな音楽体験が一般化した今、音と会場が一体化できるかどうかが、時代を先導するバンドの必要条件ではないだろうか。この曲は、その条件を軽々とクリアし、オーディエンスをカタルシスへと誘う。
 「DON’T CLIMB IT. BREAK IT.」。これは、『NEW WALL』のMVの最後に表示される言葉だ。この曲は2016年から出発し、何年もの時代という壁を壊しながら、人々に「格好いい」と言われ続けるであろう、重要な曲だ。

溜まっていたレビュー綴ります2

前回に引き続き、音楽関連のレビューを綴ります。

 

女王蜂のライブツアー「金星から来たヤツら」Zepp DiverCity TOKYO編のレビューです。女王蜂のライブは初めてだったのですが、ただならぬパワーを感じました。

以下レビューです。

 

女王蜂は国籍も性別も超越したバンドである。この夜も制限するものなど何もない、変幻自在のライブだった。
最新シングルであり、これからのバンドの代表曲になるであろう「金星」や「ヴィーナス」では、日頃拘束されている器(身体)から魂を解放させるかの如く、ジュリ扇を踊り狂わせたかと思いきや、「織り鶴」「告げ口」の鋭いエグさと残酷さで会場全体を湿った粘り気で包み込み、熱された空気を一変させる。そして、並々ならぬ熱量を込めて作ったという曲「始発」「緊急事態」の流れでは、恋愛に疲れ自殺を志願するが、生きることを選び懲りずにまた恋をする女の姿を、繊細さと大胆さの共存するグルーヴで表現し、オーディエンスを涙交じりの笑顔にさせる。一曲ごとにバンドの人格が幾度となく変化する様に鳥肌がたった。
「あなたの望むものになってあげる」と、この日のMCでアヴちゃんはそう言い放った。この言葉こそ、女王蜂というバンドの神髄である。

溜まっていたレビュー綴ります1

次に次にと思っていたらこんなに月日がたってしまいました。

ここ最近溜まっていた音楽関連のレビューを一気に綴りたいと思います。

 

一つ目はindigo la Endの『藍色ミュージック』のレビューです。

ボーカルギターの川谷絵音は、今年の初め色々と世間を騒がせましたが、

彼の作る音楽はやっぱり聴いてしまいます。

なんとなく悔しい気持ちになりますね 笑

以下レビューです。

 

青い炎は見た目に反してとても熱い。インディゴの楽曲も一緒である。耳に入ってくる音は冷たくとも、その中に確かなエネルギーと熱量を感じる。それは、川谷絵音のソングライターとしての才能と、その世界観をしっかりと音楽として昇華出来るスキルを持ったメンバーが揃っているからである。
そして、3rdフルアルバム「藍色ミュージック」は、前回よりも音の冷たさが増している。つまり、粗削りがなくなり、一音一音が洗練され、よりスタイリッシュによりクールになっているということだ。そして、生きるうえで感じずにはいられないセンチメンタルでメランコリックな感情を、聴く者の脳内スクリーンに鮮明に映し出していくのだ。幾度となくメンバーチェンジを繰り返し、自分たちのスタイルを模索してきたバンドのたどり着いた、一つの答えとなるアルバムだ。

 

 

 

 

百円の恋

やっと観ました、「百円の恋」

良かったです。

この役が出来る女優って安藤サクラしかいないんじゃないかなと

思いました。

ブスなんだけど、ブスじゃないっていう微妙なライン。素晴らしいです。

 

ストーリーは、主題歌でも歌っているように、「痛い」です。

この痛いは、アラフォーが若い子と張り合っているのを俯瞰した時の痛さではなく、

こちらの胸まで殴られるような痛さです。

別に、主人公と同じような生活を送っているわけでもないし、失恋したわけでも、

変な親父に襲われたわけでもないけれど、何故だか胸が痛くなるのです。

きっと、出来事は違えど、人間として社会で生きることの根本にある苦痛に反応し、

自然と共感したのだと思います。

最後のシーンで一子が泣きながら「勝ちたかった」と言うシーンは、

試合に勝ちたかったというよりも、何でもいいから何かに勝ってみたかったと言っているように思えて、痛い、痛いよ、もうやめてよとなりました。

私は一子みたいな女ではないけれど、何故か彼女の痛みが感染してしまい、私の心の底にある一子(自分に自身もないけど、一度くらい何かに勝利して、幸せな女になりたい)が疼いてもがき出しました。

 

筋肉痛は痛いですよね。しかしそれは、切れた細かい筋肉を回復させて、より

強い筋肉を作るための痛みなのです。

最近少し無気力でしたが、やる気出して頑張ってみるのも悪くないかもなと感じました。

 

 

明日からの活力になる映画です。

 

リトル・ミス・サンシャイン

梅雨のはずなのに、最近は雨が降っていない気がします。

水不足が問題視されていますが、あなたの心はしっかり潤っていますか?

ということで、心が乾燥してしまっている方におススメの映画です。

 

リトル・ミス・サンシャイン

 

観る前は正直侮っていました。家族愛の詰まった心温まる映画って宣伝文句は

聴き飽きたわーい、と。それでも観ようと思ったのは理由は…わかりません 笑

しかし、これが偶然の素敵な出会いでした。

とにかく、家族一人一人のキャラクターがしっかり描かれています。

これは面白い映画には欠かせないことですよね。

負け犬になるなが口癖の無駄に意識が高い父親と、母親(バツイチ)は

あまり心がかみ合っていません。母親の連れ子の息子はパイロットの育成学校に

入るまで口を開かないという沈黙の誓いをたてています(思春期の青さが危うい)。

そして、母親の兄はゲイであり、自殺未遂をし保護され、夫の父親はヘロイン中毒で

老人ホームを追い出された身です。

このバラバラでチリチリの家族が、7歳の娘オリーブの「リトル・ミス・サンシャイン」コンテスト出場するために、車でカリフォルニア州レドンドビーチまで旅にでるというあらすじです。

家族一人一人はみんな好き勝手に発言し行動します。

しかし、集団で活動するためには、一致団結しなくてはいけない時が必ず

やってきます。その瞬間、無条件に身体が動きだすのが家族の力なのです。

また、皆が一人一人の個性(良いとこも悪いところも)を認め受け入れていく姿は、

右向け右の文化に少し疲れを感じていた自分にとって、理想の情景でもありました。

そして、家族のサンシャインである無邪気で無垢なオリーブの演技は、圧巻です。

コンテストの結果なんてくそくらえです。オリーブはこの映画を観るものすべての

心のサンシャインなのですから!!!(少しネタバレごめんなさい)

 

 

心が乾燥しているあなた!

この映画を観て、暖かい涙で心潤しましょう!

 

観終わった後に知ったのですが、アカデミー賞では作品賞を取ったみたいです。

うむ、納得です。

 

 

 

ラブ・アゲイン

社会人になって半月ほどが経ちました。

当たり前ですが、社会人になったからって劇的に自分の意識が変化するわけではありませんし、社会人としての意識とか社会の常識とかを主張する人があまり好きになれないという反骨心もかわりません。

社会人としてや常識などと言うよりも、相手の立場を考え行動できる人間になることが理想です。

大学生の私も社会人の私も今年も来年も全て地続きです。

全て未来に繋がっているということを意識して、自分を見失わないようにしたいと考えています。

難しいかもしれませんが、私ならやれると信じて 笑

 

 

今日は休みだったので映画「ラブ・アゲイン」を観ました。

いやー、ライアン・ゴズリングカッコいいです。この映画の前に観たのが「ウルフオブ・ウォールストリート」だったので余計ハートフルな心の筋肉がほぐれる映画だと感じました。

あらすじは、妻に浮気され離婚することになった冴えない中年男が、妻を見返すためにイケメンのチャラ男に弟子入りするというストーリーです。

全体的には恋人同士の本当の愛「ソウルメイト」がキーワードになった映画ですが、

家族愛もあり、人間の大きな愛が描かれています。

そして何より、笑える要素が詰まっています。本当に悪い人が1人も出てこないので、安心して笑えるのです。最初は無関係な人間同士の場面ですが、後々繋がりが分かった時、爆笑です。滑稽な喧嘩も爆笑です。

 

最近心の筋肉が固くて上手く笑えていないなぁと感じているなら、絶対に観るべき映画です。個人的には「世界に一つのプレイブック」と同じ何かを感じました。