他人の姿に自分を映す

出会った人、音楽、映画、小説、感じた事記します。

最近のヘビロテ

私の最近のヘビロテミュージックはsiaの「This is Acting」です。

このアルバムは人気曲「Alive」も収録されています。

最初に「Alive」を聴いた時、本気で泣きました。悲しい時や、

泣きたい気分で聴いたわけではありません。本当に不意打ちに聴いて、涙が出てきました。

「嵐の中を歩いてきたが私は今生きている」という感傷的でメランコリックでありながらも人間の底にある強さを、彼女の意志のある声とどっしりとした音で表現されています。

この曲を聴くと、自分の命から湧き上がるパワーを感じるはずです。

メディアに一切顔を出さないというポリシーを貫く彼女が歌うからこそ、説得力を

感じるのかもしれません。

 

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上のPVは女優の土屋太鳳さんが踊っているものです。

賛否両論あるようなのですが、楽曲の力強さと、sia独特の子供のような無邪気さを上手く表現していると私は思います。

決して可愛いものではなく、生命の美しさを感じました。

 

 

リリーのすべて

今日は学割がきく最後の日ということで「リリーのすべて」を観てきました。

この作品でアリシア・ヴィキャンデルは、アカデミー賞の助演女優賞を獲得しました。

そして、主演はエディ・レッドメインです。「博士と彼女のセオリー」の時もそうでしたが、彼は指先の動きや目線、足先まで役作りをすることが出来る役者さんだと改めて感じました。そして何より、繊細さを表現するのが上手いのです。

内容は、世界で初めて性別適合手術を受けた夫と、それを戸惑いながらも受け入れ愛し続けた妻の物語です。

この作品は、アリシア演じるゲルダの強さと大胆さ、そしてエディ演じるリリーの繊細さと柔らかさという対極さが見どころの一つです。

そして、とても印象に残ったゲルダのセリフとして「彼(リリー)に初めてキスした時、私はまるで自分にしているようで不思議だった」という内容のものがありました。それは、ゲルダの魅力でもある芯の強さをリリーも持っていたと同時に、リリーが男として生きる中で引き出しにしまわれた女性性を、彼女が感じとったからだったのではないでしょうか。と、どこまでも深読みして様々なことを感じとれる映画です。それにしても素敵なセリフですよね。

 

男だから強く、女だからおしとやかに、といった概念は今でも根強く私たちに根付いています。また逆に、男と戦う強い女になろうと考える女性もいるのではなでしょうか。しかし、この考えも結局は、「男だから女だから」から抜け出せていないのです。世界は今、LGBTの方々に理解を示す方向へと向かっています。これから、自分の体の性別とは違う心の性別に気が付く人も増えるかもしれません。そうした時に必要になるのが、男・女という前に私たちは皆同じ人間だと理解できることです。決して簡単なことではありませんが、人類がこれから向き合わなければいけない壁だと私は思います。

 

性別の壁を越え一人の人間としてお互いに愛を与え続けた二人のストーリーは、今見るべき映画です。

HICK ルリ13歳の旅

先週はアカデミー賞をやっと獲得できたレオ様が来日し話題になりました。

レオ様の受賞を喜んだ人は多かったのではないでしょうか。

その一方、エディ・レッドメインのファンである私は少し残念でもありました。

まぁ、「博士と彼女のセオリー」で一度受賞しているし、今回はお預けですね。

 

ということで、今回は英国紳士エディ・レッドメインの出演作から、ある意味想像を超える作品を紹介します。「HICK ルリ13歳の旅」です。主演は、ヒットガールでおなじみのクロエ・グレース・モレッツです。

13歳の誕生日を迎えたルリ(クロエちゃん)は、男たらしの母親と退屈な街を捨てて、ヒッチハイクの旅に出ます。そこで、エディレッドメイン演じるエディの車に乗せてもらったり、野宿中に偶然出会ったグレンダと仲良くなりながら、ルリが旅をするというものです。

カントリー調の音楽や雰囲気、クロエちゃんが主演ということから、13歳の少女ルリは、旅で様々な人々と親交深めながら、恋や友情を経験し成長していく物語だと勝手に想像していました。誰だって観る前はそう思うはずです。ところがどっこい、過激な描写は無い物の、終盤に入ると物語はドロドロとした闇に投入するのです。しかし終わり良ければ全て良しということで、ラストシーンは颯爽と走るクロエちゃんで幕を閉じます。

まず、エディ・レッドメインのファンとしての感想は、自分をルリに置き換え、結構頭のおかしなドSエディに弄ばれている妄想を味わえる映画です。この点では、素晴らしい映画と言えるでしょう。しかーし、映画全体での感想は「なんじゃこりゃ?」です。登場人物の人格がブレブレであり、右へ行ったり左へいったり、とにかくどんな人間なのかが全くわからないのです。その為、誰かに感情移入するということがなく、自分と映画の間にかなりの距離を感じました。また、そこ重要じゃないの?という部分が雑だったりします。ある意味想像を超える映画です。

 

結論。ドSでラリッたエディが観たい方、少女と女性の間の可愛いクロエちゃんを観たい方におススメの映画です。あとの方は暇だなという時にどうぞ。

メリー・ポピンズ

先日無事に大学を卒業しました。

大学で顔見知りになった人々のほとんどが、きっともう一生会うことのない人々です。

めぐり合わせとは感慨深いものです。

それでもわたくし、今まで卒業式で涙を流したことは一度もありません。それは、卒業とは「始まり」だと感じるからです。通過地点の出口である一方、確実に新しい世界への入り口でもあります。これからの未来が良い物なのか悪い物なのかは誰にもわかりません。しかし、良い物にしようという心持は忘れずに持っていたいものです。

赤毛のアン」から言葉を借ります。 

 

「いま曲がり角に来たのよ。曲がり角を曲がったさきになにがあるかは、わからない     の。でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの」

 

 

では、本題に入りましょう。

出会いと別れの季節というとなぜか私は「メリー・ポピンズ」が浮かびます。

言わずと知れたディズニーのミュージカル映画です。リメイク版も今制作されているとか。

劇中歌も有名で「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」や煙突掃除は素晴らしい仕事と歌っている「チム・チム・チェリー」は誰しも聴いたことがあると思います。

メリー・ポピンズとバンクス家の人々の出会いと別れを描いた内容で、実写とアニメーションの融合や、思わず一緒に踊りたくなる歌唱シーン、また、銀行勤めの父親、女性の選挙権運動に夢中の母親、元海軍で時報の代わりに大砲をぶっ放す隣人など、社会を風刺したキャラクターも見どころです。

ですが、その中でも注目したいのは、メリー・ポピンズのポーカーフェイスぶりです。メリーはバンクス家の子供たちと会話をするとき、ほとんどが仏頂面です。どんなに子供たちが好意を見せてくれても、それにこたえる笑顔はなかなか見せません。しかし、それは決して不機嫌だとか意地悪だからではないのです。出会いがあれば別れもある。彼女は風向きが変わると雲の上に帰らなければならないのです。そのことをわかっているからこそ、子供たちのため、そして不器用な自分のために彼女は鉄の心を演じているのではないでしょうか。風に乗って帰る前のラストシーンで、相棒の傘との会話からなんとなく本当の彼女の姿が見え隠れします。

リメイク版でもポーカーフェイスのメリー・ポピンズが観れることを期待します。

 

アイズ ワイド シャット

巨匠スタンリー・キューブリック監督の「アイズ ワイド シャット」を観ました。キューブリック作品ならではの、バッドエンドなのかハッピーエンドなのかわからない結末です。そして、理由のわからない不安に襲われる作品です。彼の遺作でもあります。

トム・クルーズニコール・キッドマンが夫婦役を演じております。二人は実生活でも夫婦でしたが、この作品をきっかけに仲違いしてしまったそうで。映画の内容自体も夫婦の関係に亀裂が入る様子を描いたものなので、色々と想像してしまいます。キューブリックの呪い?なんてことは無いですよね 笑。

 

ニューヨークで暮らす医師のビルとその妻アリスの話です。ある日、ビルはアリスから、「以前旅行に行ったさきで目が合った男の人がいる。彼に求められたら全てを捨てても構わなかった」と突然の告白をされます。それ以降ビルはアリスと彼が愛し合う妄想を抱かずにはいられなくなるのです。そんな中、友人のピアニストが仕事をするという怪しいパーティーに強制的に参加したことから、彼の周りが変化していくというあらすじです。

 

とにかく心が不安になる要素たっぷりです。音楽も色使いもそうですし、ビルが参加する怪しいパーティーは奇妙すぎます。みんなが仮装し仮面をつけているというのも表情が分らず怖いです。パーティーの演出はかなりこだわったと見られます。しかし、そんな不安定で奇妙な映画でも洒落ているのがキューブリック作品です。ライトアップされた街の風景の統一感(ニューヨークの設定ですが撮影はほとんどイギリスだそう)や、女性のヌードも生々しいものではなく芸術的な艶やかさになっています。そこがまた不安要素なのですが…。観終わった後、自分はこの作品ついて考えているつもりなのに、一体何を考えているのかわからない状態になりました。結局、考えようとしても無駄ということではないでしょうか。心に残ったものをそのまましまっておけば、いつか何かの瞬間に自分なりの解釈が見つかる気がします。

 

私たちは、現実のような夢を見て、夢のような現実を生きる。その境目があやふやになる瞬間は誰にだってあるはずだ。夢と現実は、私たちが思っている以上に深くリンクしているものだからだ。

眠っていても現実から逃れられず、起きていても夢から逃れられない。人間とはそういう生き物なのだろう。

 

 

 

気になるK-pop

この間初めて韓国旅行に行ってきました。

ソウル市内を中心に買い物や美味しい物を堪能しました。

韓国=反日というイメージがあるため、街の人々にどう見られるのかという心配が少々あったのですが、無事に帰国することが出来、一安心です。

 

で、この旅行で一番感銘を受けたことは、「韓国人は語学が堪能」ということです。

明洞のお店の店員さんはほとんど日本語・英語が話せます。もうペラペラなのです。自分の無能さを痛感しました。そして、そんな韓国のカルチャーに少し触れてみたいなと思い、韓国のアーティスト好きの友達におススメを聞いてみました。その中で、おっ!!と思ったものを二つ紹介します。両方に共通するものは、歌詞の意味が分からずとも聴きたくなるという点です。他国の音楽を聴くのってこれだから楽しいのです。

 

・IU「YOU&I」

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IUはアメリカの映画サイト「TC Candler」が選ぶ「最も美しい顔100」にも選ばれており、ルックス・実力どちらも兼ね備えたアーティストです。また、ドラマにもちょくちょく出演しており、女優としても活躍しています。

まず、美しい声と美しい顔におっ!!となりました。そして、時計のチクタクという動きをイメージしたダンスと耳に残るメロディーは頭の中をループし、体が動き口ずさんでしまいます。彼女に負けじと高音の伸ばす部分を何度も練習しましたが、当然彼女のように綺麗には出せませんでした。残念。とにかく高音の伸ばしがクセになるほど美しいです。

 

・EXO「LOVE ME RIGHT」

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EXOで読み方はエクソです。最初どう読むのか全然わかりませんでした。EXOは韓国と中国に分かれて活動することもあるそうです。皆さん背が高くスラッとしていてハンサムです。また、メンバーはそれぞれ超能力を持っているという情報を入手しましたが、その辺は割愛します。

この曲はCMで聴いたことがありました。その時からおっ!!となっていました。とにかく曲全体がセクシーなのです。ダンスナンバーだけれども、踊ることや盛り上がることが目的でなく、曲を聴く目的で聴ける曲です。男の色気を音楽で表現できる男性音楽グループは今の日本にはいない気がするので、とても新鮮でした。

「アゥー」と入る部分が好きです 笑。

 

 

セックス・アンド・ザ・シティ

近頃は女子会という言葉がすっかり定着しました。

○○女子会という様々なものが生まれ、なかにはラブホ女子会というものまでも登場しております。

しかし、種類は多様になりましたが、女子たちの会話の内容は変わりません。

女子の会話の中心にあるのはいつだって恋バナなのです。

最近彼氏とは上手くいっているのか、近くにカッコいい人はいないのか、時たまどぎつい下ネタなどなど。

それは小学生から大の大人まで全世界共通なのでしょう。

 

そこで今回は、いつまでたっても女が集まるとこうだよね、という映画を紹介します。

これだから女子で集まるのは疲れるという女性、女の考えてることなんてわからないという男性にも楽しめる映画です。

 

 

・「セックス・アンド・ザ・シティ

名前は有名で誰もが知っていますよね。でも、なんかこのメジャー感とキラキラ感は私に合わないかもなんて偏見から見ていませんでした。こんなに面白かったとは知らずに勿体ないことをしてました。

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映画はドラマで放送されたものの続きです。続きなのですが、ドラマを見ていなくても全然大丈夫です。

それぞれ個性が違う4人の若くはない女性がニューヨークで繰り広げるロマンチックコメディーです。

ファッション性も重視されており、実際に存在する様々なブランドが登場します。例えば、主人公キャリーがプレゼントされるウエディングドレスがヴィヴィアンだったり。この映画は2008年に公開されたので、今見ると多少流行遅れと感じる部分はありますが、そこまで気になりません。今見ても十分に楽しめます。

そして、何よりの見どころは4人の会話です。恋人はいるが結婚は絶対しない派、結婚し子供もいてかつ夫婦円満派、結婚し子供もいるが夫婦仲が良くない派、恋人がおり結婚したい派。このそれぞれの視点から発せられる言葉は、面白くみんなでゲラゲラと笑っているシーンはとても共感できます。しかし、一方で現実的で悲哀に満ち、若いと言われる時期を通り過ぎた女性だから語れる恋愛なのです。

そんな現実を知ってしまっても、それでもプリンセスに憧れる気持ちを捨てられないというのが女性だということを実感しました。

 

私は、この4人とは国も年齢も環境も違うけれど、女子という共通点だけでこんなにも気持ちが理解できるとは。新しい発見でした。

 

映画版は2もあるので近々観る予定です。